言葉の選択:話し言葉と書き言葉

内容は同じでも、状況によって話し方は変わります。例えば誰かを食事に誘う場合でも、相手が友だちか、会社の上司か、部下か、家族か、小さい子供か、あるいは知り合ったばかりの人か、などで、言葉遣いや声の調子などが違ってくるはずです。「めし食いにいかない?」「ご一緒お食事でもいかがですか」「おい、行くぞ!」などなど。

 

文章を書く場合も、その文章を誰に何の目的で読ませるのかによって、おのずと書き方が違ってきます。堅い文章がよい場合もあれば、柔らかい文章の方が適切な場合もあります。

 

一般的に、話し言葉に近い言い回しが、柔らかい印象を読む人に与えます。このブログでも、かなり話し言葉っぽい単語をわざと多めに使っています。

しかし多くの場合、例えば会社や学校で必要な文章を書く時などは、堅めの文章を書くことになるでしょう。その際に注意したいのが、文章に話し言葉が混じらないようにするということです。フォーマルな文書に話し言葉が混じると、幼稚な印象を相手に与えてしまう恐れがあります。

 

次の文は会社での報告書です。

 

 天候が不順だったので、7月の売り上げは前月比

2%減となった。

 

 天候が不順だったから、7月の売り上げは前月比

2%減となった。

 

この中の「ので」や「から」は話し言葉っぽい感じがします。「ので」「から」を「ため」に変えて、

 

 天候が不順だったため、7月の売り上げは前月比

2%減となった。

 

ちょっと変えるだけで、かなりフォーマルな印象になります。

 

でも難しいのは、「じゃあどの言葉が書き言葉っぽくて、どの言葉が話し言葉っぽいの?」という点。それから、「どの言葉なら使ってよくて、どの言葉なら使っちゃだめなの?」という点。これは正直言って、はっきり線を引くことができません。また、やっかいなことに、読む人によっても許容範囲や感じ方が違ってきます。

 

一つの目安として、フォーマルな文章の例として新聞記事を参考にするのがよいのではないかと思います。どのような表現を使っているかを意識して、新聞を読んでみましょう。もっとも、最近では新聞社もインターネットで様々なタイプの記事を配信しており、中にはとっても柔らかい表現を使った記事もありますので、今自分がどんなタイプの記事を読んでいるのかということにも常に注意を払っておく必要があります。

■まとめ

フォーマルな文章の中に「話し言葉」が混じり過ぎないように注意。