語順・修飾語:言葉を並べる順番が、かなり自由な日本語。

日本語は、言葉の順番について、かなり自由度が高いと言われています。

 

「なんだか面白い本を、父が弟に買ってあげたようだ。」

「父が弟に、なんだか面白い本を買ってあげたようだ。」

「父が、なんだか面白い本を、弟に買ってあげたようだ。」

「弟に、父がなんだか面白い本を買ってあげたようだ。」

 

どれがいいでしょう? 内容からしてフォーマルな文章ではありませんので、どれが正解とは言えません。個人の好みということになるでしょうか。

 

次は、もう少し、硬めの内容の文章です。言葉の順番を変えて並べてみます。

 

(例文1)

「政府はこの問題に対する有効な解決手段を、民間と緊密に連携を図りながら早急に検討するべきである。」

 

(例文2)

「この問題に対する有効な解決手段を、政府は民間と緊密に連携を図りながら早急に検討するべきである。」

 

(例文3)

「政府は早急に、民間と緊密に連携を図りながら、この問題に対する有効な解決手段を検討するべきである。」

 

(例文4)

「民間と緊密に連携を図りながら、この問題に対する有効な解決手段を政府は早急に検討するべきである。」

 

(例文5)

「政府は民間と緊密に連携を図りながら、この問題に対する有効な解決手段を早急に検討するべきである。」

 

(例文6)

「民間と緊密に連携を図りながら、政府はこの問題に対する有効な解決手段を早急に検討するべきである。」

 

ほかにもいろいろ考えられますが、さてどれがいいでしょうか。

この中では、どれも間違いではありません。(例文3)だけが、「早急に」と「検討するべき」が離れており、そのためにやや読みにくくなっている印象があります。とはいえ、間違いではなく、どれもOKでしょう。

個人的には(例文5)あたりが落ち着きがいいかな、とは思います。

 

ただ上記(例文3)が他と比べてやや違った印象を与えることからもわかるように、いくつかの注意すべき点はありそうです。

 

次の6つの文を見てみてください。

 

(例文7)

①急いで私は手紙を書かなければならなかった。

②私は手紙を急いで書かなければならなかった。

③手紙を急いで私は書かなければならなかった。

④私は急いで手紙を書かなければならなかった。

⑤手紙を私は急いで書かなければならなかった。

⑥急いで手紙を私は書かなければならなかった。

 

「急いで」「私は」「手紙を」の順番の組み合わせで6種です。

②と④が自然ではないかと思います。他のものも、絶対間違いとは言えませんが、やや流れが悪いように感じます。

 

次です。

 

(例文8)

①政府は早急に検討するべきである。

②早急に政府は検討するべきである。

 

両方OKという気がしますが、どちらかというと①がいいかも。前後の文にもよるかもしれません。

 

(例文9)

①政府は、民間と連携を図りながら、

②政府は、連携を民間と図りながら、

 

これは①がいいでしょう。「連携を民間と」という順番はヘンな感じです。でも、理由をどう説明すればいいのか正直わかりません。

 

ただ覚えておいてほしいのは、文章を書いた後によく読み直してみて、ちょっと語順を変えると、自分でも驚くほどしっくりすることがあるということです。自分ではそうでない方がいいとわかっているのに、無意識に、(例文7)の①③⑤⑥や(例文8)の②や(例文9)の②のように書いてしまっているケースはけっこうあります。

■まとめ

語順はかなり自由がきくが、ちょっと変えるとわかりやすい文になることもある。