長い文:「とにかく短い文が良い」というわけではない

駅のポスターに書かれていた文章です。

 

(例文1)

「時間に余裕をもって次の電車をお待ちくださいますようお願いいたします。」

 

一見問題無いようにも思えます。でもよく読むと、

 

「時間に余裕をもって」→「次の電車をお待ちください」というのは大丈夫でしょうか。

 

「時間に余裕をもって次の電車を待つ」? 意味を考えると、ちょっと違和感があります。

 

もしかしたらこれは、

 

(例文2。例文1の内容を推測して書き足したもの)

「通勤・通学時は常に時間に余裕を持つようにし、発車間際の電車にあわてて飛び乗らずに次の電車をお待ちくださいますようお願いいたします」

 

ということなのではないでしょうか。(例文1)は(例文2)をかなり省略して書いていることになります。

でもこれだけ推測できるということは、(例文1)でもOKということかも???

 

省略しても意味が通じるのは、日本語の不思議な、あるいは便利な一面だと思います。ですので(例文1)でもギリギリ大丈夫かもしれません。ですが、会社や学校で書く文章の場合は、あまり省略しないで丁寧に書くのが基本だと考えておいた方がいいでしょう。長くなってしまいますが、(例文2)のように書いた方がいいと思います。

 

 

もう1つ。

 

(例文3)

 このビタミンは豚肉に豊富に含まれていま

す。豚肉が苦手な方は、カツオ、うに、いく

らなどにも含まれています。

 

(例文3)は2つの文からできていますが、問題は2つ目の文です。

 

「豚肉が苦手な方は、カツオ、うに、いくらなどにも含まれています。」

 

前の文から読んでくれば、言わんとしていることはわかります。

でも、「苦手な方」が「含まれている」という構造になっているのは、あまり気持ちのいいものではありません。

 

この文章も、やはりたくさん省略されています。

 

決して重箱の隅をつつきたいわけではないのですが、会社や学校で文章を書く時は、このような書き方にならないように注意しましょう。

 

(例文4。例文3の内容を推測して書き直してみたもの)

 このビタミンは豚肉に豊富に含まれていま

す。カツオ、うに、いくらなどにも含まれて

いますので、豚肉が苦手な方は、それらを料

理に取り入れるのもいいでしょう。

 

「長い文は良くないことが多い」ことをずっと解説してきていますが、今回は、「短くすればいいってもんじゃない」ということでした。

■まとめ

日本語はいろいろと省略可能だが、基本は「丁寧にわかりやすく」。